ふしぎなお話。


ノルウェージャンフォレストキャットの女のコ、あおちゃん。
ノルウェーの森の妖精、というより
パンダとのハイブリッド種なのか?と頭を悩ませます。

立て続けに、
少し不思議な話を聞きました。

長いお付き合いのクライアントさん。
先日、100歳近いご高齢のお父様をお見送りになりました。
認知にもならずに、穏やかに旅立たれたそうですが、
ご葬儀の晩、真夜中にお父様のお部屋から
何人か、まるで相談しているような話し声。
外を見ても勿論、立ち話をしている人もいない。
はっきりと話の内容までは聞こえないけれど、
「……なんですか。」「……だったんです。」
「それはそれは……」「いやいや、……ですかな。」
複数の声がぼそぼそ、ぼそぼそと聞こえてくる。
「お父さん?」
と声をかけたら話し声はやむ。でも、しばらくすると
「……ですねえ。」と始まる。
鶴見さん、これは何かしら?

いや、こういうお話は実は良く聞くんです。
それが、古今東西、似たお話はあるんです。
ちょっとリーディングしてみますね…
え?ご先祖様がお迎えに見えたのか、ですか?
そうですね、話し声はお父様のお知り合いのようですね、
様子を見にいらした、という感じでしょうか。
あ、でも実際にお迎えにきたのは二匹のワンちゃんです。
一匹は真っ白、一匹は柴の雑種ちゃんみたいな。

「そうでしたか!父は犬が大好きで、ずっと何匹もかってきました。柴の雑種も、真っ白のコもいました。
それででしょうか、父の顔はにっこり笑っていたのです。」

それは良かった、きっとかわいいワンちゃんたちがそばに来て、破顔一笑で虹の橋を渡っていかれたのですね。
素晴らしい人生、お疲れ様でした。

「…鶴見さん、あのね、息子、亡くなっていたんです。」
話を切り出したのは70歳を超えた御婦人。
何年か前に、息子さんが自分の家庭を捨て、
親兄弟ともほぼ連絡を断ち、
いつの間にか再婚。再婚相手の養子になっていらして。
「再婚相手は何も知らせてくれず、息子の会社の人から
実はお母さん、と連絡を頂きまして。
しかも、もう一年も経っているそうなんです。」
それはそれは…本当にご愁傷様です…
そんな事があるなんて。

「鶴見さん、埋葬されているか、わかりますか?
それだけ知りたいのです、放置されていないかと。」
お母様、流石に放置は法的な問題になりますから…
ああ、それは大丈夫です。ご安心ください。
それはきちんとされているようです。
場所ですか?お探しになりたい?
多分、このあたりかと。
あ、息子さんの会社の人が教えてくれそうですよ。
でもお母様、無理はなさらずに。
きっと、そっと息子さん、ご実家に立ち寄ったりなさいますよ。

その後、お母様から
「息子のお墓が見付かりました。ありがとうございました。
どうしても通いたくなっちゃって、通っていましたらね。
毎月、同じ日に、かたん、と玄関で音がして
飼い犬が猛烈に吠えて、すると2階への階段がぎし、ぎしと
きしむんです。
息子が、かあさん、立ち寄るから無理して墓参りするなよ、と言ってる気がして。
毎月、その日は息子が好きだったコーヒー淹れて待っているんです。
鶴見さん、待ってて良いですよね?」

はい、良いと思います。
コーヒー、一緒に召し上がってくださいね。

ふしぎな話。
今日もまた、いろいろ伺います。