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先日、「縁切り実力No.1」の
豊川稲荷東京別院を
こちらでご紹介申し上げましたが、
その、豊川稲荷東京別院の斜め前方に
和菓子、「虎屋」の赤坂本店があり、その脇に
小さな小さな、でも城塞のような不思議な神社があります。
![](https://iaoh.jp/blog/tsurumi/wp-content/uploads/2019/06/IMG_20190607_165123-300x169.jpg)
美安温閣(みやおんかく)。
通称?は、美喜井稲荷神社。
通説では、稲荷社はコワイとよく、言いますが
コワくないのは仏閣。仏教。
神社、神は基本的にはコワイ存在だと思いますし、
稲荷はもともとは宇賀神、五穀豊穣の神。
何故、狐を祀るようになったかと申しますと、
稲荷神は北極星信仰に重なる部分があり、
北極星信仰とは道しるべであり、
道しるべとして、昔は夜の山道、迷った時に
神に救われる人は狐火で道が示され、里に帰れるとうい土着的信仰。
また、稲荷神社に宇賀神と一緒に奉じられている
猿田彦神、アマノウズメ神がやはり、道しるべの神として別形で、道祖神になっている事からも
稲荷神社に奉じられている神神は、
道しるべのお役割を持っていて、狐が神そのもの、
ではないのですが。
誤解は多いでしょう。
閑話休題。
さて、こちらの美喜井さま、
最初の写真は本堂の屋根下の飾りなのですが、
え?何でしょう?
![](https://iaoh.jp/blog/tsurumi/wp-content/uploads/2019/06/IMG_20190607_164946-300x169.jpg)
はい、もう一度。
居るのは白猫。
右側の白猫は綺麗なブルーの瞳。
あれ?何か魂みたいなものを食べている様子……
あれ?どうも、赤鬼を組み敷いているような。
赤鬼の魂を食べている?
左側はなんともキュートな、ウインクする猫。
でも、赤い目。
鳥さんが、猫の耳を突いている……???
ここは、稲荷神社なのに猫?
神社なのに、祠の脇に榊ではなく、お花?
![](https://iaoh.jp/blog/tsurumi/wp-content/uploads/2019/06/IMG_20190607_165003-300x169.jpg)
狛犬、ならぬ猫です。
![](https://iaoh.jp/blog/tsurumi/wp-content/uploads/2019/06/IMG_20190607_164956-300x169.jpg)
狛犬も居ますが、檻の中に封印状態。
脇に、覚え書き?が。
美喜井稲荷のご守護神は京都の比叡山から御降りになりました霊の高い神様です
この神様にお願いする方は蛸を召し上がらぬこと
この神様を信仰される方は何事も心配ありません
た、タコが食べられない……
例えば、仏教の聖天さまは
信者は大根を食してはならない、と聞きます。
大変に力が強く、功徳も大きい聖天さまは大根。
こちらは、タコ。
その根拠はわかりませんが、やはり
禁忌の設定があるのは、
力が強い存在が祀られている場合が多いように
思います。
日本は、封じられた神々が多い国。
外国では、封じられた神は悪魔扱いになるようですが、
日本は封印された神があちこちに、
その本体、本性を隠してそっと祀られています。
何しろ、天照大御神の荒魂が
セオリツヒメ、という名称で
伊勢神宮内社に封印されているくらいですから。
こちらの神社も、何かそのような
封印要素がある、そのように思います。
封印の神社には、
ただひたすらに、いのり願う事。
強い望み(禁忌を厭わないような)
を抱いている事。
それが何より、大切かなと思えます。
タコを食べられなくなっても、
願いを痛切に叶えたい、と思った場合は、
静かにこの、「猫じゃ神社」を詣でたら
そのように思います。