「感謝」。

先日、アップした花文字の追加画像を頂きました。
今回のお題は、「感謝」。
綺麗な花文字。龍がいたり、鯉がいたり。
鯉というと、滝登りは立身出世の象徴とされ、
絵にされたり、歌に謳われたりしています。

童謡の「鯉のぼり」、二番以降の歌詞は、
余り知られていないかもしれません。

甍(いらか)の波と 雲の波
重なる波の 中空(なかぞら)を
橘(たちばな)かおる 朝風に
高く泳ぐや 鯉のぼり

開ける広き 其の口に
舟をも呑(の)まん 様見えて
ゆたかに振(ふる)う 尾鰭(おひれ)には
物に動ぜぬ姿あり

百瀬(ももせ)の滝を 登りなば
忽(たちま)ち竜に なりぬべき
わが身に似よや 男子(おのこご)と
空に躍るや 鯉のぼり

個人的には、
「百瀬の滝を登りなば たちまち竜になりぬべき」
の部分がとても好きです。

感謝。
感謝、は難しいと今日、思いました。
朝の駅で、
車椅子の男性が烈火の如く、まだ若い
アンパンマンのような素朴な顔立ちの駅員さんを
叱りつけていて。
居たたまれない怒号。凍り付く空気の中、
プラットフォームに電車が滑り込んで、怒号は止み
男性は電車に乗り込んで。
私は同じ車両に乗り込み、車椅子の隣に立つ形になり。
しばらくして、男性は持っていたリュックを床に叩きつけ、車内の空気が固まり。
恐る恐る、リュックを拾って手渡すと、
「ありがとう!感謝。感謝。感謝。」
と、何度も言って握手してくる。
感謝って何だろう。何だろう。

やたらに重く、かなり汚れて
何故かじっとりと濡れている、
そのリュックはとても怖かったです。