記録的ホワイトアウト。

爆弾低気圧が北海道、空知地方を通過したその日、
ちょうど帰省をしていました。
スーパーウルフブラッドムーンの日。
天変地異が生じやすいと言われていますが、
正に記録的ホワイトアウトが生じました。

千歳空港の天候次第では、出発地の羽田空港まで引き返す条件付きの早朝フライトは、
無事に着陸は果たしたものの、すでに
空知地方全域でホワイトアウトが発生。
高速道路の閉鎖、JR北海道の運転見合わせ、
高速路線バスの運行中止と
移動の足をもがれたような状態。

私はタクシーで移動を試みましたが
ホワイトアウト(吹雪と地吹雪で視界が完全に真っ白になる)がひどく、あっという間の積雪に、
車の腹は摺りっぱなしで恐ろしい音が。
更に、風に殴られ雪に潰され、
車体はぎしぎしを通り越してあり得ない音をたてて。

バスが立ち往生し、大型車両が次々と横転する中、
数珠繋ぎの車列から外れて、廻り道を選択したら山道になり、遭難状態になりました。
どうやって山道を抜けたか、ドライバーさんも
「夢中過ぎてなんもなんも、記憶がないさー。」
と仰るほどでした。
それでも、
「親に会いに遠くから来ているんだから、ちゃーんと送りとどけるさあ。わしゃ、プロだから。」
と、ハンドルを握り続けた
道産子ドライバーさんに心から感謝。
千歳空港から、普段は一時間の道のりですが
五時間半、かかりました。

駅舎の上(画面中央)に小さく見える人影。
屋根の雪下ろしをしています。

吹雪の合間に顔を出した太陽。

ホワイトアウトした次の日。
まだ道はあちこち、閉鎖区間あり。

こちらも、一日前には完全にホワイトアウトし、
大型車両、普通乗用車があちこちに「落ちて」いた
吹きさらしの街道。
落ちた車両は、一日で撤去されたようです。
立ち往生してしまった観光バスは、どうなったのかしら。

自然の脅威とは、
想像も想定外もはるかに超えた巨大な「力」。
その中で、人が出来ることは多分、
心からの祈り、という感情を知る事。
「神威」に対する畏怖畏敬を身を以て知る事。

「水」の「荒魂」の凄まじさを知る、
貴重な体験でした。