トリセツ。

この時期、黄昏時になると、自宅周辺にはコウモリが飛び交います。
小さな体。翼を拡げても、手のひらくらい。
氏神さま境内で、コウモリを撮ろうとしましたが
上手く撮れませんでした。黄昏時は難しいですね。
コウモリは中国では、富と成功のシンボル。
お金が飛び込んでくるように、コウモリのモチーフのお守りを身に付けます。
日本には余りないのが残念です。

家族がみな、某チェーン店のドーナツが好きなので
店が開いている時間に帰れる時は買って帰るのですが、
その時にいつも困惑するのが、
スタッフさんがこぼれんばかりの笑顔で、
私の差し出すトレーの上の、
こぼれんばかりの大量のドーナツを見ながら、
「こちらでお召し上がりになりますか?」
と屈託なく聞いてくる、その瞬間。

……私がこの量をこの場で、むさぼり食うとお思いか?

とは言わず、こちらもにこやかに、
いえ、持ち帰りますと告げる。
そして、スタッフさんは紙箱にがんがん、ドーナツを詰め始める。

……これは、一種の儀式なのだろうか。
「こちらでお召し上がりになりますか?」と聞くと
また直ぐに買いに来たくなるような、そんな効果が生じる実は、魔法の呪文なのだろうか。
それとも、トリセツに書かれているような、免責事項につながるのだろうか。

マニュアルというより、トリセツ。そんな感じ。
毎回、言うほうもまた、本当に大変ですよね。
安心してください、決して
「はい、この場で全部食べます。食べてみせますとも。」
とは申しません。大丈夫です。