わからない、わからない…


昨日は立秋。
空は秋めいてきています、猛暑ですが。
鳳凰みたいな雲。

半年ぶりくらいにみえた、男性クライアントさん。
ご自身で起業し、通信系の技術で、世界中を飛び回っていらっしゃる。
今回は、久々の帰国だとか。

「鶴見さん、お元気そうで何よりです。」
「ありがとうございます、お陰様で。」
「鶴見さん、僕ねえ、神様を味方に付けたんです。」

え!それはそれは、素晴らしいことですね。

「はい、人に言われまして。あなたは神様を味方につけたから心配ないと。」
「心配はないけど、ご挨拶でしょうか。」
「いえいえ、神様は相談相手じゃあないですから…」

と、会話は始まる。

話も一段落し、ふと、彼に聞いてみる。
「神様のお話は、日本の中華街で聞かれたのかしら?」
「え?すごいじゃないですが、図星ですよ!」
「その方は、どんな神様が、と?」
「いえ、その人だけじゃなくて、僕は今は、自分でもわかるんですが。
実はですね、スサノオノミコトなんです!」

しばし、沈黙。

「スサノオノミコト?」
「はい、スサノオノミコト。」
「うーん。不思議ですね。
あなたは、日本の土木や都市開発系の仕事ではないのに、スサノオノミコト…」
「え?はい、スサノオノミコト…」
「そうなんですね。勉強になりました。」
「はあ…そうでしたか、何よりです…」

彼はちょっと首をかしげながら帰っていきました。
大丈夫、仕事はうまくはいきますから。

しかし、あなたにスサノオノミコトですか…

私には、わからない、わからない。