こんな時代。


2015年にフクロウカフェに行った時の写真。
私の携帯は、時折、古い写真を発掘するという、
頼んではいないけれどなかなかオツな事をする。
もう5年も経ったなんて。
若いときは1年、1年が長く感じたのに。
今年も、もう半分過ぎてしまいました。

先日、小児科ドクターをリーディングして、
コロナウィルスに関する話もやはり出る。
「これからは唾液で陽性検査も出来るようになるので、
行政指定機関だけではなく、
一般クリニックも検査に参加する事になる予定で。」

……それは大変お疲れ様です。
一般市民にとっては、頼もしく安心出来ることですが、
ドクターはとても大変ですよね。

「感染のリスクはやはり、ありますからね。
今年はインフルエンザの検査はしない方向性なんですよ。
検査で飛沫が生じるので。
コロナウィルス対策で、インフルエンザ検査が出来ない。」

……そうなんですね。

「でも、ウィルスとは何か一種類が流行ってしまうと、
何故か他のウィルスが蔓延しないそうなんですよ。
ちなみに、今年はインフルエンザは激減でした。」

……なんともいえない感じですね。

「で、行政からの合図のラッパが鳴れば、
一般クリニックで陽性判定検査は実行していける、はず。」

……素晴らしい、いろいろ難儀な状態なのに。
尊い事でございます。

「なんですけどねー。ふう。
クリニックスタッフが戦々恐々で、
絶対にうちではやってるとは言わないで。
検査希望の患者さん来たら、本当に困ります。
先生が決めたのだから、検査は先生一人でやってください。
私たちは関わりません。やりません。
と、言うのですよ。」

それはなんとも手厳しい……
スタッフさん、持っている資格によってもまた
意見は様々だとは思いますが。

「権利、ではあると思いますが。
やりません。イヤです。
そう言えちゃう人、増えてきていますね。
うちは小児科だから、基本的に診察代を請求しません、
行政が負担するのですね。
そのせいか、親御さんたち、最強です。
私たちが医者を選ぶ時代なのよ。
こちらの特化したサービスは、何?
ここ、Wi-Fi入っている?
と、いきなり言われたりするんです。
お金、払わないと特権意識を持ってえらくなってしまうのかなあ。」

(・o・;) ……

何かどこかがズレている。
それは、私が歳を取ってきているから、
自分の中の価値観と
世間との時間軸のズレが生じてしまうのかしら。
権利、という概念が実は
わだかまり的な禍を呼んでいくから、なのかしら。
いや、わからない。

そこには多分、
足りる、という概念が欠落してきている。
でも実は足りない、のではなくて
満たされるべきという、渇望で支配されているからでは、
そう思う。
そして、求めるだけではなくて
満ちるとは、と問うてみるのも必要ではないかしら。
こんな時代だから。そうなってしまったのだから。